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2016年12月17日土曜日

第9回 横浜臨床病態栄養リハビリテーション研究会          年間テーマ:~ 今、多職種協同に求められる相互理解とは? ~


第9回 横浜臨床病態栄養リハビリテーション研究会 ブログ用文章



年間テーマ:『今、多職種協同に求められる相互理解とは?』

日 時:2016年12月10日(土)14:30~18:30

場 所:関東病院 8階 談話室


【複合シンポジウム】
座長:関東病院 病院長 梅川 淳一

演者:作業療法士 甲嶋 義史先生
   作業療法士 井戸川 由花先生
   作業療法士 西尾 香苗先生
   看護師   土井 惠先生
   看護師長  小沼 明広先生


5人の講師により栄養・摂食嚥下、がんリハビリテーション、看護実績についての発表がありました。それぞれの演者が日々の業務の中で体験した事を、症例を通して説明があり、どの様に患者様と向き合っているのか発表がありました。作業療法士の井戸川先生からは、500日を超える長期介入により経口摂取困難と判断された患者さんが経口摂取を獲得しADL拡大に至った症例報告がありました。井戸川先生の諦めない姿勢と看護師や多職種の協力により、患者さんの食事摂取量・自発動作向上に繋がり、チーム連携の重要性を学びました。看護師の土井先生の認知症の方への関わり方(見る・話す・触る)は私たち多職種でも次の日からでも実施できる関わり方であったため、個人だけでなく基本的な関わり方として広まっていけばよいと感じました。



【糖尿病診療 パネルディスカッション】
座長:看護部長 古澤 友美先生

演者:糖尿病専門医 藤崎 公達先生
   理学療法士 鈴木 拓也先生
   理学療法士 宗村 明子先生
   作業療法士 成田 雄一先生
   もろおかクリニック 理学療法士 田島 敬之先生


5人の講師より糖尿病支援をテーマに発表がありました。
糖尿病支援を行った症例を通して多職種協同のあり方を考えさせられました。
退院後も糖尿病患者様が自己管理を継続するには、入院中から退院後まで多職種による継続した精神・心理的サポートが重要となってきます。そのためには、各職種間の情報共有、役割の認知の必要性があると感じました。また、田島先生からは糖尿病を含めた生活習慣病を予防の観点に着目した発表がありました。患者様を「自立」から「自律」へ導くためには、多職種連携による多方面からの共通の認識を持ったアプローチが必要不可欠であると再認識しました。


【教育講演】
座長:糖尿病専門医 藤崎 公達先生

演者:日立製作所 薬剤師 中山 晴雄先生


今回は『薬剤師に求められるスキルと経験~多職種協同における薬剤師の役割~』について、薬剤師の中山晴雄先生よりご講演いただきました。薬剤師の日々の業務などの紹介もあり、その多岐にわたる業務内容に驚き、また、中山先生が考えるチーム医療の中での薬剤師の役割(医療従事者との会話から問題解決に導く)に感銘を受けました。そして、現在病院ではなく企業に勤めており、新薬開発や服薬ロボット開発などにも携わっているとの紹介がり、薬剤師の活躍の幅が広がっていると共に、先生の努力が実際の地域へ広がっていく日が待ち遠しいと感じました。ちなみに、第4回研究会で紹介があった服薬ロボの開発が進んでおり、今後の在宅での服薬管理がより便利になるのではないかと思いました。